浄土真宗親鸞会「法子と朋美の仏教講座」

「お盆」って何をするものなの?

朋美「もうすぐお盆ね」

法子「そうね」

朋美「私の田舎では、盆踊りに“デカンショ節 ”を踊るのよ、楽しみだな」

親鸞会 仏教講座

法子「そんな踊りがあるんだ。知らなかったわ。
 ところで朋ちゃん、お盆って、もともと仏教から出てるって知ってた?」

朋美「えー、知らなかった!お盆はどういう意味なの?」

法子「お盆はね、正しくは盂蘭盆(ウラボン)っていうの。『仏説盂蘭盆経』というお経が由来になっているのよ」

朋美「『ウラボン経』っていうお経があるんだ!」

法子「そうよ。このお経にはね、お釈迦さまの十大弟子の一人、目連という方が出てくるの」

朋美「あ、お弟子の目連ね、知ってるわ。『王舎城の悲劇』に出てたよね」

法子「さすが朋ちゃん、よく覚えてるね」

朋美「もちろん!この前、親鸞会館のアニメ解説でみせていただいたからね」

法子「その目連のお母さんは、生前、欲が深く、餓鬼道に堕ちていたの。
 目連はそのことを知って、大変悲しんだわ。
 そこで何とかしたいとお釈迦さまに尋ねたところ、
“7月15日に、百味のごちそうなどを徳の高い僧侶に布施しなさい。布施の功徳は大きいから、亡き母は餓鬼道の苦難から免れるであろう”と言われたの。
 お釈迦さまの言われたとおりにしたところ、お母さんは、立ちどころに餓鬼道から天上界に浮かぶことができたので、目連が喜びのあまり踊ったのが盆踊りの始まりだと言われているのよ」

朋美「へー、そうなんだ。お盆の歴史は長いのね。
 じゃあ、やっぱりお盆は“踊る日”なのかしら?」

法子「そうね。今はそう思う人が多いけれど、大事なのは踊りとかじゃなくて、その“心”なの」

朋美「心?」

法子「そう、実はね“ウラボン”という言葉は“倒懸(トウケン)”という意味なの」

朋美「トウケン?闘う犬ってこと?」

法子「いやいや、そうじゃなくて、こういう字を書いてトウケン。“倒さに懸かれる者”って意味なの。
 これは目連のお母さんだけのことではないの。すべての人が“さかさま”だってお釈迦さまは教えられているわ」

朋美「さかさまって、何がさかさまなの?」

親鸞会 仏教講座

法子「そこが知りたいところよね。
  例えば、私たちが行動する時、まず目的があって、それから手段が問題になるでしょう。
  タクシーに乗った時でもまず目的地を告げる。エレベーターでも最初に目的の階のボタンを押すわよね」

朋美「それはそうよね、最近では、ボタンを押さないとエレベーターから『行き先ボタンを押してください』っておしかりを受けちゃいますからね」

法子「ふふっ、そうね。
 でもね、いちばん大事な人生については、ほとんどの人が、目的を後回しにして、生きる手段、生き方ばかりを問題にしているわ」

朋美「ほんと、私も親鸞会で親鸞聖人の教えを聞くまでそうだったわ。
 恥ずかしいけど人生の目的なんて考えたことなかったもの。部活や勉強、恋愛や友達のことはよく考えたけど」

法子「ただがむしゃらに走っても目的地にはたどり着けないように、目的を忘れて、一生懸命生きていっても、人間に生まれてよかったという本当の幸せにはたどり着けないわ」

朋美「確かにそうね。日常のことなら目的地も確認せずに出発するなんてありえないけど、生きる目的に関しては全く考えず、とにかく生きているっていうのは変な話よね」

法子「生きる目的よりも、生きる手段にばかり心奪われているのは真実から見れば、引っ繰り返った相をしているのよ。
 だからみんな、さかさまなの」

風鈴朋美「なるほど、それが“さかさま”の意味なのね」

法子「そうなの。そんな逆立ちして迷っている私たち、“倒さに懸かれる者(盂蘭盆)”が本当の幸福になる道を教えられたのが仏教なの。
  だから、お盆は本来、私たち自身が仏教を聞かせていただくご縁なのよ

朋美「へーそうなんだ。てっきり先祖のためだって思ってた」

法子「お盆は、亡くなった方をしのんで無常を念じ、生まれてきた目的を心静かに聞かせていただく日だから、大切にしないとね」

朋美「うん、せっかく親戚も集まってくるし、一人でも仏法に耳を傾ける人があったらいいなー」

法子「いいわね!ちょうどお盆に講演会があるから従姉妹と一緒に行く約束をしたのよ」

朋美「それはいいアイデアだわ。わたしも誘っちゃおー!」

法子「今年のお盆は、にぎやかになりそうね。ふふっ」


※動画で学ぶお盆の意味


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