北の大地に 親鸞会・北海道大会
平成7年 真駒内アイスアリーナ
「仏教は、慈悲の宗教です。慈悲とは、抜苦与楽。一切衆生の苦悩を抜き取り、無上の楽しみを与えるのが仏教の目的であります」
平成7年6月11日、北海道札幌市・真駒内アイスアリーナで、親鸞聖人の教えの講演会が行われた。
年に一度の、親鸞会・北海道大会に、今回は道内のみならず、遠く台湾からも参詣者があった。
旭川以北80キロ、名寄市に住むM・Aさんは、親鸞会の講師の訪問を縁に、親鸞聖人の教えに出会い、感動した。
Aさんの両親は、富山県入善町一宿の生まれである。親鸞聖人が一晩休まれたので、一宿の地名がついた仏縁深い土地柄。祖父の家には、親鸞聖人真筆のご名号が伝わっているという。
やがて北海道に移住した両親も仏法を尊び、寺参りの後は、信心の話をかかさない。農繁期にも、聞法最優先で生活する父母の姿を見て、Aさんは育った。自身も若い頃から法話があれば、高座の真正面、最前列で全身耳にして聞法したという。
「どこへ行っても真実の方はなかなかおられません。仏法が廃れてきた、と悲しく思っていましたが、若い方がたくさん聞いておられるのをみて、安心しました」
70歳ながら、Aさんは月2、3回、法友を集めて仏法の話をし、遠方で縁のあった人には手紙で法施をしているという。
札幌の東30キロ、空知郡栗沢町のT・D氏夫妻は、昨年4月、まだ雪の残る中、親鸞会講師の訪問を受け、ご縁を結んだ。
高森先生の北海道ご法話に夫婦で参加、感想をこう語る。
「高森先生のお話は、本当に分かりやすい。『正定聚』とか、『本願』など、寺で聞いていても、全く関係が分かりませんでしたが、今回、ハッキリしました」
北海の地でも、仏縁深い方々が押し出されているのである。