親鸞会・親鸞聖人降誕会にわく大阪城ホール
平成9年 大阪城ホール
初夏の風さわやかな平成9年6月1日、大阪城ホールにて、親鸞聖人降誕会が盛大に厳修された。
大阪城ホールは、その名のとおり、大阪城に隣接し、関西一の知名度と言ってよい会場である。
普段は、著名な歌手のコンサートやイベントで込み合う会場に、この日は、真実の仏法を聞き求める親鸞学徒の熱気が満ちた。
親鸞会会長・高森顕徹先生は、親鸞聖人の正像末和讃、
「弥陀観音大勢至
大願の舟に乗じてぞ
生死の海にうかみつつ
有情をよぼうてのせたまう」
を通して、阿弥陀仏の本願(本当に願っていられる心)をていねいに説明された。
弥陀の本願は、難度海の人生であえぎ苦しむ人々を絶対の幸福に救い摂る大船である。
ご法話の合間には、2名の親鸞会会員による、体験発表が行われ、兵庫県の看護婦M・Mさんと、広島県のM・Kさんが、仏法との出会いを語った。
大阪は蓮如上人によって開かれた街である。勇壮な大阪城は、戦国時代、浄土真宗の中心となった石山本願寺の跡地に建てられたものだ。
かつて天下統一を狙う信長は、石山本願寺の明け渡しを要求した。「真実の法灯を護れ」と全国から真宗門徒が馳せ参じ、信長と11年間も戦ったのは有名である。
乱世の真宗門徒は、この大阪の地で、護法のまごころに燃えた。平成の親鸞学徒は、大阪城ホールを埋めつくし、法の輪が一層広がっている。
このような声が寄せられている。
「真実を明らかにされるために、世間の非難を一身に浴びられた聖人に感動しました」
「私は浄土真宗ですが、親鸞聖人のことはよく知りませんでした。とてもうれしい。これからも、親鸞会の法話に続けてお参りしたいと思います」
「真実にまっすぐ生き抜かれた聖人であったと改めて知らされました」
「今まで親鸞聖人について、日本史の教科書などで誤解していました。親鸞会の法話には初めて参加しました。念仏称えていても助からない。あくまで他力の信心一つなのですね」
「この人生『どう生きるか』より『なぜ生きるか』が大事と、よく分かりました。真宗門徒であることを、今日ほどうれしく思ったことはありません」