壇ノ浦、巌流島を望む名勝・海峡メッセ下関で親鸞会山口大会
平成11年海峡メッセ下関
本州の最西端、九州を望む関門海峡は、古くは源平の壇ノ浦の合戦、徳川期には武蔵・小次郎の巌流島の決闘など、幾多のドラマの舞台となった。また真宗においては、妙好人・お軽同行の出身も、この山口である。
その山口県下関市の海峡メッセ下関で、親鸞会山口大会が、平成11年7月11日開催された。
高森顕徹先生の講演は、「歎異抄第4章」について。生活に困った人々に、物質的援助をする聖道の慈悲も尊いが、真に人を救うには、本師本仏の阿弥陀仏の本願によらねばならない、その弥陀の本願をお伝えすることこそ、浄土の慈悲であることを詳説。
主催者の一人、T・Dさんは、
「最前列で聞かせていただき、感激しました。新しく参詣されたかたも多く、『分かりやすいお話だった』と、喜んでおられましたよ」
と語る。
美祢市のK・Fさんと、美東町のT・Fさんは、高校の同級生、縁のあった知人、友人を誘い、この日は大型バスをチャーターしての参詣となった。
また、会場の仏花を生けたのは、華道の師範R・Iさんを中心とした4名の親鸞学徒だった。「地元山口では、お仏花はぜひ自分たちの手でさせていただきたい」と思い、4月の親鸞会鳥取大会に参詣し、仏花の立て方を勉強するほどの熱の入れよう。中でも、T・Sさんは、たった一人で山口から鳥取まで、一人でハンドルを握っての参詣だったという。
はるばる金沢から参詣したT・I君は、
「世間で孝行といえば、親を旅行に連れて行く、などだと思われていますが、それはほんの一時の楽しみでした。今回の講演で、弥陀の本願をお伝えする浄土の慈悲こそが、真の孝行になるのだとわかりました。今度はぜひ、両親とともに、聞法させて頂きたい」
と熱く語っている。