浄土真宗の正統は「平生業成」を説く
「死んだらお助け」が浄土真宗と思っていませんか?
「生きている今、救われる」のが本当の浄土真宗です(1/6)

親鸞会で分かる「平生業成」の本当の意味

平生の弥陀の救いを明らかにされた親鸞聖人

 親鸞聖人は90年のご生涯、阿弥陀仏の救い一つを教えていかれました。

 ところが、その阿弥陀仏の救いを「念仏を称えさえすれば、死んだら誰でも極楽に往ける」と思っている人が少なくありません。

 「この世はどうにもならぬ。救われるのは死んでから」というのは、まったく親鸞聖人の教えられなかったことですから、間違いです。

 反対に、このような誤解を徹底して正されたのが親鸞聖人でありました。

 聖人が法然上人のお弟子であった34歳の時にも、激しい議論の末、親鸞聖人が法友の誤解を正されたことがありました。経緯は以下のとおりです。

 法然上人のお弟子、380余人の中でも、上足と目されていた小坂の善慧房証空が、
「念仏のお徳によって、死んだら極楽へ往生させて頂けるのが、阿弥陀仏の本願の有り難いところであります」

と、大衆を前に得意に説法していました。
 みんな感心して聴いていましたが、親鸞聖人は立ち上がり、善慧房の説法に待ったをかけられました。

 一同、何ごとだろうかと聖人を注視しました。

「親鸞殿、私の説法に異議でもござるのか」。むっとして善慧房は問いました。

「ただ今あなたは、弥陀の本願は死んだら(体失)助けて(往生)くださるとおっしゃいましたが、私は、ただ今救われた(往生)ことを喜ばずにおれません。弥陀の本願は、平生に助けてくださる不体失往生ではありませんか」

 聖人は、きっぱりとおっしゃいました。
 平生に、鮮明な弥陀の救いに値われた親鸞聖人には、弥陀五兆の願行(※1)を水泡にし釈迦の一切経をホゴにする、善慧房の説法は聞き流すことはできなかったのでしょう。

 善慧房証空は、こう反撃しました。

「聖道仏教(※2)は此土入証(※3)だが、わが浄土仏教は彼土得証(※4)、死んだ後に極楽浄土へ参らせて頂くからこそ、往生浄土というのではありませんか。どうして凡夫がこの世で助かる(不体失往生)ことができましょうぞ」

 それに対して親鸞聖人は、

「善慧房殿のおっしゃることは、よく承知していますが、あなたのおっしゃるのは結果でありましょう。誰もが浄土往生できるのではありますまい。死後、浄土往生できるのは、現在、心の往生のできた人のことではありませんか。いま救われないで、どうして後生救われましょうか」

 鋭い聖人の追及に善慧房は、

「あなたが、それほど自信持っておっしゃるなら、この世で救うという弥陀の本願文をあげられますか。できなければ、あなたの独断と言われても仕方がありますまい」

と迫りました。
 その時、いよいよ弥陀の本願真実を明らかにする勝縁きたりと親鸞聖人は、

「それは弥陀の本願の『若不生者・不取正覚』の御文であります」

「今、あなたの示された『若し生まれずば、正覚を取らじ』の弥陀の誓いは、一度、死なねば生まれることはできませんから、私の体失往生の正しいことを証明する御文ではありませんか」

 自信満々、善慧房は反論しました。
 すかさず、聖人の発言が四方を圧しました。

「それはあなたの誤解です。弥陀が生まれさせると誓われたのは、肉体のことではないのです。心のことなのです。後生、暗い心を明るい心に、後生、不安な心を大安心に生まれさせるというお誓いなのです。
 肉体の医師でも、あなたの腹痛は死んだら治してあげようとは言わないでしょう。溺れている者に土左衛門になったら助けるという人もないではありませんか。
 ましてや、大悲の阿弥陀仏が、この世は助けられぬ、死んだら助けると言われるはずがないではありませんか」

 理路整然とした聖人の快答に、善慧房は一言の返答もできませんでした。
 一部始終を聞き終えられた法然上人は、最後に、こう判定されています。

「善慧房の“死ぬまで救いはない”という体失往生は、弥陀の本願ではない。“平生に救い摂る”という不体失往生が弥陀の本願である。経文を見れば明白であろう」

 これが、親鸞聖人と善慧房証空の諍論の結末であり、この諍論を「体失不体失往生の諍論」といわれます。

※1)五兆の願行……阿弥陀仏が、気の遠くなるような長期間、我々を救うためになされた思惟と修行のこと。

※2)聖道仏教……天台、真言、禅宗など、自分の力でさとりを開こうとする仏教。

※3)此土入証……この世で仏になること。

※4)彼土得証……死後、弥陀の浄土で仏になること。

あなたが仏教から学べるたった一つのこと

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