親鸞聖人のアニメはええなあ
夫「あ、またアニメ見とるんか。ええ年して」
妻「ええ年で悪かったな。でも、アンパンマン見てんのとちゃうで。よく見てみいや」
夫「?、ああ、これ親鸞さんのアニメやないか」
妻「そうやねん」
夫「親鸞さんなら映画や小説などいろいろあるやろ。何でアニメがええんや」
妻「親鸞聖人のご一生を全て描いたものは他にないねん。中国の歴史を知るには『史記』を読め、といわれるけど、親鸞聖人を知りたければ、まずこのアニメ全集を見よって言われてるんよ」
夫「ほう、それにしてもおまえ、何べん見たら気が済むねん。一ぺん見れば分かるやろ」
妻「それがな、見るたびに違って見えるアニメなんよ」
夫「へ?そりゃなんでや」
妻「見る人の心が変わるからや。信仰が進むから、これで見終わったということがないねん。見ても少しも変わらへんなら、信仰が足踏みしてる証拠や。必ず新たな真実が知らされ、初事、初事と見せられますんや」
夫「ほー、この親鸞さんのアニメは、そんなすごいんか」
妻「親鸞さんのアニメやない、『世界の光・親鸞聖人』のアニメと言ってえな」
夫「世界の光?そりゃ何のことや」
妻「真宗宗歌に『永久の闇より救われし』ってあるやろ。あの『永久の闇』とは、後生暗い、心の闇のことなんよ」
夫「後生暗い心?」
妻「そう、後生とは来世のこと。死後がハッキリしない心を後生暗い心いいますのや」
夫「はあ?それがどないしたっちゅうねん。後生なんてそんなもん、誰もハッキリしとらんやろ」
妻「そこよ、そこが肝心のとこよ。例えばあんたな、目隠ししたまま、車のアクセル思い切り踏めますか?」
夫「あほな、先も見えんのにアクセルなんか踏めるかいな。恐ろしゅうて心が凍りついてまうで」
妻「そうやろ、でも考えてみて。全ての人は、来世どうなるか分からんまま、アクセル全開で後生へ突っ込もうとしてますねんで」
夫「……ほんまや、何や怖くなってきたで、ゾゾゾ~」
妻「そうやろ、そんな後生暗い心を抱えたまま生きてるから、何をやっても、何を手に入れても、心からの安心も満足もなかったんや」
夫「そうか、そういや、いつも満たされなかったな……。原因はそこか」
妻「そう、この後生暗い心を苦悩の根元と教えられ、この心の闇をぶち破り、後生明るい、光輝く人生に生まれ変わらせてくださるのが親鸞聖人のみ教えなんや。だから『世界の光』と仰がれるんよ」
夫「それで世界の光か。なら一ぺん、お寺に聞きに行こか」
妻「あかんあかん、今どきそんな話、寺では聞けへんで」
夫「ほんまでっか?ほな、どうすりゃええねん。『♪今の世の中、右も左も真っ暗闇じゃござんせんか』」
妻「いよっ、鶴田浩二!……けど、あんたも古いお人やな」
夫「古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます」
妻「そうそう、アニメの古いビデオは、新しいDVDと交換してもらえるそうですよ。まずは、『世界の光・親鸞聖人』のアニメをよーく見ることやね」