徹底検証 三業安心と十劫安心

信心獲得は難中の難

信心を獲るコツがあるなら、
「皆々信心決定あれかしと朝夕思いはんべり」
と念ぜられた親鸞聖人や蓮如上人が、そのコツとやらを教えられていないはずがない。
 また、真実信心は、他人から決めてもらう信心でもない。
 阿弥陀如来から直接賜る大信心である。知識に認定されたり、周りの人から「よかったね」「めでたい」「それでよいのだ」などと言われて、これで獲信したのかと喜ぶような信心でもないのだ。

親鸞聖人は、『教行信証』に、

「真実の信楽、実に獲ること難し」

とおっしゃり、『正信偈』には、

「信楽受持すること甚だ以て難し、難の中の難、斯に過ぎたるは無し」

と、真実信心を獲ること以上に難しいことはないとおっしゃっている。

 ところが彼らには、この「難」が「易」に見えるらしい。

 人工的な“インスタント”信心だからにほかならない。
 簡単に獲られるように思っているから、他人を見下すようにもなる。

 こんな者たちが、仏縁あって生死の一大事に驚き、その解決を急ぐ親鸞学徒に忍び寄り、虎視眈眈、仲間に引っ張り込もうと狙っているのである。

「三業安心の実態」 (『これが獲信か』より)

 それは、夜、薄暗い講堂に車座のグループがいくつか、散在する形で始まった。
「後生が苦になって、聞いても聞いても獲信できない」という人が真ん中に座り、グループの者が取り巻く。
 そして、周り中から、「こんな悪いこと、してないか」「こんな恐ろしいこと、思ってないか」「これでも分からんのか」「今晩死んだらどうする」などと、罪悪と無常を責め立てる。感極まって「ワーッ」と泣き出すまで追い詰めてゆく。
 誰しも意地や我慢で、多少のことでは泣かないが、長時間、身に覚えのある罪悪を並べたてられては、たまらない。
「悪うございました。私が悪うございました」と、這いずり回って懺悔する者もいる。
 すると、みんなが寄ってたかって、「よかったね。よかったね」とともに念仏しながら喜ぶ。本人も獲信した気になり、泣いて念仏称えて喜ぶ。
 中には機関銃のような念仏して踊り狂う者もある。
 それらを見ていて、「私にもお聞かせください」と輪の中へ飛び込んで、信心を獲ようとする。そして、同じように泣いたり喜んだりすると、みな獲信したと喜ぶ。
 見ている人は感情的にマネをしようと一心になる。こんなことで、一晩に何人もが「獲信」することになる。

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両極端にゆれる自力の信心 三業惑乱に学ぶ

造られた〝獲信体験〟

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