仏教の至極(最も大切な御文)
地球上で最も偉大な聖者・釈迦牟尼世尊が、生涯懸けて明らかにされたのは、大宇宙最高の仏であり、自分の師でもある阿弥陀如来のご本願ただ一つであった。
そのことを親鸞聖人は『正信偈』に、
「(釈迦)如来、世に興出したもう所以は、唯弥陀の本願海を説かんがためなり」
とおっしゃっている。
阿弥陀仏の本願とは、弥陀の誓願とも言われるように、阿弥陀仏が、すべての人を必ず救い摂る、と固く約束なされた誓いのお言葉である。この弥陀の本願を教えることが、釈迦がこの世に出世なされた本懐(目的)であった。それは、本師本仏の弥陀の本願によらなければ、人は皆、本当の幸せにはなれないからである。
しかし、弥陀の本願は漢字36文字で説かれているが、その願心はあまりにも広く、深く、凡夫の我々には、とても理解できないところが幾つもある。
そこで、地上でただ一人、その弥陀の御心を熟知される釈尊が、分かるように解説してくだされたのが、「本願成就文」といわれる漢字40字のお言葉なのだ。
親鸞聖人は、この本願成就文こそが、一切経で最も重要な教えだということを、
「横超とは、すなわち願成就一実円満の真教・真宗これなり」
(教行信証)
と道破されている。
弥陀の救い(横超)を明らかにされた、本願成就文の釈迦の教えは、大宇宙唯一の真実にして、円満無類で欠け目のない教えであり、これが真実の宗教なのだと、親鸞聖人は言葉を尽くして絶賛なされている。
価値の多様化、みんなちがってみんないい、と言われる現代では、たった一つの真実などというと、何を偏狭な、独善的な考えだと思われるかも知れない。
各人各様の真実というものがあるのだ、という方が多いのもよくわかる。
しかし、これはお釈迦さまの断言であり、親鸞聖人の言葉であることを知っていただきたい。
親鸞会は、結成以来、一貫してこのことを明らかにし続けてきたのである。これからもするだろう。それだけに、さまざまな誤解も受けるが、そもそも仏教とは、たった一つの真実である弥陀の本願を、釈迦が解き明かされたものなのである。
親鸞聖人より如信(聖人のお孫)、その如信上人より直接教えを聞かれた覚如上人という方は、
「かの心行を獲得せんこと、念仏往生の願成就の『信心歓喜乃至一念』等の文をもって依憑とす。このほか未だ聞かず」 (改邪鈔)
とおっしゃっている。
(※依憑-ものさしのこと)
この覚如は、願成就文に示されている教え以外に、聞いたことがないとまで断言されているのだ。親鸞聖人が教えられなかったからである。この願成就文の教え以外に仏教もなければ、浄土真宗もないということは明白であろう。
その「願成就一実円満の真教・真宗」と言われる親鸞聖人の教えが、現在、親鸞会館で、毎月講演されている。
親鸞会館のご法話は、親鸞会の会員に限らず、どなたでも参詣することが出来る。
今まで、親鸞会で親鸞聖人の話を聞いたことがないという方は、これをご縁に、一度親鸞会館に参詣されることをお勧めしたい。
仏教観が一変し、人生が明るく転じるはずである。