止まらぬ自殺と歎異抄
自殺者が3万人を初めて越えた平成10年、日本社会は大きな衝撃を受けました。しかし、平成19年の発表も3万人超。これで9年連続です。驚きが薄れたせいか、新聞各紙の扱いは年々小さくなっていますが、本当は9年連続の今のほうが、事態は一層深刻のはずです。
政府は平成28年までに、17年の自殺死亡率を20パーセント以上減少させ、自殺者を24000人台まで下げることを目標としています。
確かに自治体ごとに相談窓口を増やし、救済措置がとられれば自殺者は減るでしょう。しかし、なぜか釈然としないものが残ります。
死に急ぐ人が減るのはもちろん大事ですが、なぜ死んではならないのか?延びた命で何をするのか?その肝心要はハッキリしているのでしょうか。
それが曖昧模糊では、生きよと勧める意義が見えてきません。
昨今また、『歎異抄』がブームのようです。真宗の学者から五木寛之氏の「私訳 歎異抄」まで、いろんな人が解釈していますが、親鸞聖人が人生の目的、苦しくとも生きねばならぬ真実を説かれたとの記述は、どこにも見当たりません。
『歎異抄』は、親鸞聖人のお言葉として多くの人に親しまれている書。真の解説が待望されます。
※親鸞聖人のお言葉、教えについて、毎月親鸞会館では、分かりやすく解説されています。また、各地の親鸞会主催の講演会、勉強会でも、聞くことができます。
『歎異抄』の真意が分かります。