平生業成に大ショック
宇佐見 正志さん(仮名)60代男性
今から約50年前、愛媛県から上京する時、母から「信仰を忘れるんじゃないよ」の言葉とともに、六字の御名号と、お勤めの本を手渡されました。
愛媛県に生を受け、小さい頃から、祖母や両親のお勤めの声を聞いて育ち、正信偈、真宗宗歌、恩徳讃は、暗記するほど親しんでいました。
進学した日本大学では、哲学や思想を学び、また討論では、他大学との討論で、負けたことはなく、「日大に宇佐見あり」と恐れられ、クリスチャンの友人や、寺の娘などと人生論を交わしながらも、「信仰を忘れるなよ」の母の言いつけが頭から離れたことはありませんでした。
亀井勝一郎の「親鸞」を読み、「大無量寿経」にも目を通し、歎異鈔の解説本も何冊も読みました。京都の本山へ行って、帰敬式に出たり、東京の築地本願寺の講座にも足を運びました。放送大学で浄土真宗の講座を見つけて、テキストを求めて勉強もしました。
しかし、いずれも「死んだら極楽にまいらせて頂きましょう。そのためには、念仏を称えましょう」という話ばかり。
これが、母の言う「信仰」なのか。仏教は尊いと感じながらも、「死んだら極楽」がどうしても腑に落ちず、母からの宿題は棚上げとなり、就職してからは、仕事に忙殺、気がつくと60才を越えていました。
先のことが心配になり、「やっぱり親鸞聖人の教えが知りたいなあ」と思っていた矢先、平成18年8月に親鸞会主催の講演会のチラシが自宅のポストに届いたのです。
親鸞会の講師の講演会に足を運び、ビデオで高森顕徹先生から、平生業成のお話を聞いて、びっくり仰天。今が大事だと、こんなにはっきり親鸞聖人が仰有っておられるじゃないか!!高森先生が黒板に縦の線を書かれた時には、まるでカルチャー・ショックでした。
遇い難くして、遇えた。聞き難くして聞けた!これが本当の親鸞聖人の教えだった、浄土真宗の教えだった。すぐに親鸞会に入会を決意。それから毎月の親鸞会館でのご法話にはほとんど欠かさず参詣しています。
私のように、真実との出会いを待っている人が東京には、まだまだ沢山おられます。
親鸞会結成50周年の今年、自らの聞法と、一人でも多くの方に、この真実をお伝えしたいと思います。