仏法も仕事もパワフルママ
加藤満子 さん
「待ってましたよ!加藤さんがいると本当に安心です」
今年4月、育休を終え、職場に復帰した時、同僚からこう迎えられた。
認知症などの高齢者を対象としたデイサービスセンターで生活相談員として勤務、約10名の職員をまとめている。社会福祉士で、2児の母でもある。
デイサービスでは、利用者がわが家のようにリラックスできることを第一に、入浴や食事の世話をし、読書や縫い物、ボウリングなどのレクリエーションをサポートする。夕方自宅へ送り届けると、利用者の家族への連絡、新規申込者の対応や相談を行う。
高齢者から思い出話を聞くたびに、どんな楽しみもやがて幻となり、障害や認知症で苦しむ姿が突きつけられる。
「いずれ私も同じ道をたどる。早く信心決定せよとの仰せと受け止めずにおれません」
子供を保育園へ迎えに行かねばならない時間までギリギリいっぱい仕事をしたあと、長女(3)と、長男(10カ月)の元へダッシュ。
帰宅すると、早朝に準備した夕食をすぐに温め、空腹で騒ぐ子供たちに食べさせる。
入浴後、子供と一緒ににぎやかな夜の勤行。子供たちを寝かしつけると、あっという間に1日は終わる。
朝は遅くて5時起床。洗濯、夕食準備、朝の勤行をして子供を起こす。おむつを交換、身支度を整え、朝食を取って保育園へ。分刻みの毎日だ。
そんな中、親鸞学徒として真摯に聞法に励む。
毎回、親鸞会館へ欠かさず参詣し、月に1度、家庭法話を開く。
富山に参詣できなかった産後3カ月の間には親鸞聖人の教えを徹底して学び、さらに、ケアマネジャーの資格試験の勉強も同時に進め、見事合格を果たした。
このパワーはどこから来るのか。
「大学卒業後、親鸞会の顕真学院で2年近く、学ばせていただいたこと」と即答する。
社会人として働くほど、受けたご恩をお返ししたいと思わずにおれないという。
また、礼儀・身だしなみ・言葉遣い・時間管理など学院で学んだ社会人としての基礎は宝であり、職場での高評価につながっていると感謝する。
「同じ親鸞学徒として理解ある主人の支えがあってこその毎日です。かわいい2人の子供とともに、未来永遠の家族になれるよう、光に向かいます」
と笑顔を見せた。
(プライバシー保護のため、個人名は仮名にしてあります)