ナターシャの「ロシアより愛をこめて」第4回
THE WORLD MEETS BUDDHISM
ロシア東部の町に生まれる。
ウラジオストクの海洋国立大学・経済学部卒業。
在学中に、富山大学に留学し、
親鸞聖人のみ教えと出遇う。富山市在住。
日本語に悪戦苦闘5カ月
この真実を伝えたい!
第4回
仏法なくして何の人生か。大学5年生の半ば、聴聞のため、日本に移住することを決意しました(ロシアの大学は5年制)。
しかし、"近くて遠い国"がロシアです。ビザなしでは日本へ自由に行き来ができません。たくさんの書類を準備し、ウラジオストクの日本領事館に提出。卒業間際に無事ビザが下り、平成18年7月、再び富山の土を踏むことができました。
富山県は、ロシアとの関係が案外深く、貿易会社も幾つかあります。その中の一つに就職し、日本語の知識を生かして仕事をする毎日が始まりました。
さて、信心決定までこの道を真っすぐ進むには、教学が大事と教えていただきました。留学時代すでに、『教学聖典』(1)の試験に合格していたので、次は(2)に挑戦です。最大の壁は漢字でした。複雑で種類も多く、なかなか覚えられません。
でも受験するからには、不合格はイヤでした。答えのご文を声に出して読みながら何度も書きました。出勤前、会社の休憩時間、帰宅後と、暇さえあれば教学という生活を5カ月、模擬試験を泣き泣き6回受けた果てに、ようやく合格することができたのです。学んだご文をご説法で話されると、うれしく聞かせていただきました。やはり教学って大切ですね。
それまでは、日本語で仏法を伝えるなんて無理と思っていましたが、教えの理解が深まると、縁ある人に伝えたいなーと思うようになりました。ロシアで知り合った新潟県の主婦Nさんに電話して、2000畳に誘うと、
「懐かしいわね!」
と感激して、その年の報恩講に参詣したのです。隣り合って聴聞できた喜びは格別でした。
これで少し自信を得た私は、それから、積極的に仏法を伝えることに頑張るようになっていったのです。
ナターシャのロシアより愛を込めて 第1回
ナターシャのロシアより愛を込めて 第2回
ナターシャのロシアより愛を込めて 第3回
ナターシャのロシアより愛を込めて 第4回
ナターシャのロシアより愛を込めて 最終回