真の医療って?
医師を志したきっかけ
大阪府 坂田吉幸(仮名)
医学部に心が動いた理由は、単純に人の命を救いたいと思ったからですが、その発端は数々の信じたくないような医療事故、実態を聞いたからです。
本来、夜間の救急の担当がそれぞれ病院に任されているので、何か事故が起きても、担当しているその病院に行けば治療が受けられるシステムになっています。
だから、事故が起きても治療を受けられないはずはないのですが、ある時、それは起こってしまいました。
夜、子供が交通事故に遭い、救急車で運ばれました。
所定の病院に向かったのですが、なんと担当の医師がいなかったのです。
居るハズなのに!
治療を受けられたハズなのに!
別の病院をあてに、救急車は転々と病院を巡って行きましたが、とうとう間に合わずにその子は亡くなってしまいました。
これは、極端な例かもしれません。
しかし、類似した話をしばしば耳にします。
生きたいと願う人がいて、救える条件はあるのに亡くなってしまう。
それが嫌で、自分の力の及ぶ限りこの状態をなんとかしたい、と思ったのが医学部を目指したきっかけです。
進路が決まれば、後はそれに向けて勉強するだけです。
苦手部分を見つけ、補強していく。非常にシンプルです。