教えを伝える遺弟が「真宗万年の礎」に
東京都
真宗万年の基礎は、私たち遺弟である、とのお言葉を頂きました。
聞法ドメインそのものが万年の礎であり、蓮如上人時代に築かれたような一大仏法都市を造って建物を残すことが大事なのだと、いつの間にか思い込んでおりました。
私の祖母は、福岡県の真宗の熱心な地域に育ちました。村の中でも多くの人が、『正信偈』をつらつらに暗唱できますが、意味はおろか、阿弥陀仏とお釈迦さまの違いすら知りません。
"何百年、何千年先の人にも、阿弥陀仏の救いは一念でハッキリするのであり、すべての人が出られる世界なのだと分かってもらいたい"のお気持ち一つで、一字一涙、親鸞聖人がお書きくだされた『正信偈』の意味を知る人が皆無な現今は、聖人の御心が水泡になってしまっている、とても悲しい状態です。
もし、形のみにとらわれ、ドメインの本当の目的を忘れたら、形だけを残した真宗の歴史を繰り返してしまうのではないかと思わずにおれませんでした。
聞法ドメインで、信心の沙汰を繰り返して親鸞聖人の教えに明らかになり、万年に続く変わらぬ教えを、胸から胸へ、私たちが届けること、教えを子々孫々に残すことが、本当の意味での礎だと、強く知らされました。